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BG素材・・・Four seasons様より




今日も同じ夢を見た
昨日も、その前も・・・
ずっとずっと同じ夢ばかり見てる

結末の無い夢

同じストーリーを繰り返してばかり・・・

その先がどんな展開になるのかさえわからない

もどかしくて
その先を見ようとしても進まないの

わたしは夢を創れない

ずっとずっと眠り続けないといけないのかしら?

永遠の眠りに就かないと
この夢に完結は訪れないのかしら・・・?









もうとうに忘れたわ
恋心なんて・・・

通り雨のように
逃げ惑うわたしの心をずぶ濡れにして
何事も無く去っていくだけだもの・・・

恋するトキメキよりも
失くしてしまう哀しみの方がこわいもの

だから・・・

この心揺り起こさないで・・・









愛してるなんて言えば
すべてが消えて無くなりそうだったから
静かに佇んでいるわ

あなたの癖を真似て
あなたの好みを真似て

そんな些細な事が楽しかった

あなたは静かに笑ってたけど

あなたの時間の隙間に
愛の翳が見えたわ

だから・・・
愛してるなんて言えない









-Photo by moroya-

黄昏時は
いつもあなたと影踏みをしながら帰ったわね
まるで子供みたいにはしゃぎながら・・・

あの河原で見た大きな木の影まで行くと
わたしたちの影は
大きな影に呑み込まれてしまったよね

いつもそこがゴール

二人とも息をきらせながら笑ってた

わたしたちは、影に影を潜ませたままで
とても息苦しいくせに
どちらともなく笑うのをやめて
何度も 々 キスをしたわ

大人になったわたしたちは息をきらせることもなく
同じ場所でお別れのキスをしたわね

お互いが違う場所にゴールを見つけたから・・・









街は生き物みたいね
あの頃の面影なんか見事になくなって
わたしたちがタムロして語り明かした喫茶店も
今はかわいいファンシーショップになってる

楽しい事や哀しい事、将来の夢や現実・・・
友達の事、恋人の事・・・、片思いの話・・・

他のお客さんに煙たがられるほど騒いで
たった一杯のココアやミルクで何時間も居座ったけど
マスターはいつも笑ってたわね

時折わたしたちの会話にチャチャを入れて
わたしたちのブーイングを楽しんでた

化粧を覚えたのもここで、泣いたのもここだった
愛を知ったのもここ、失ったのもここ・・・

ここは、わたしたちの青春を埋めたタイムカプセル
永遠に開く事のできないタイムカプセル

みんなどうしてるだろう?
マスターは今でもどこかで笑ってるのかな・・・?









あなたがその扉を開いて
迎え入れてくれないと

わたしはそこに行けないわ

この身の温もりを分け合う事が出来ても
とても遠いあなた

限りなく透明に近く薄い扉は
それでいて
鋼のように総てを閉ざすのね

あなたはその向こう側にいて
このわたしを縛るわ

逃げ出さないように・・・?

逃げはしないわ
愛してるもの

その扉の向こう側でも
同じように愛して欲しいだけよ

ただ・・・それだけ









蒼白の

風を孕みし

月光の


滴る様は

夢の後先









-Photograph by kazuko-

テーブルの上のダンジュが紅いわ

でも・・・
灯りを落とすと限りなく黒いの
まるでわたしの流した血のように・・・暗黒

孤独がわたしを酔わせるのね

こうして独りでいると
このワインの紅に溶けてしまいそう・・・

Gabriel Faure   Pavane,Op.50

この旋律もワイングラスから溢れそうで・・・

今日の・・・、うううん・・・。
たった今までのすべてさえ忘れたいから
忘却のレシピを開くの

心をフリーズする旋律と
それを満たすグラス・・・

溢れないように
紅のワインを注いで

ただ・・・
飲み干すの

自らが
何をしていたかさえ忘れたいから
忘却のレシピを開くの

*ダンジュ・・・ワインの銘柄









-Photograph by kazuko-

ねえ、聴こえる?
森の囁き・・・

迷いも嘘も欲望も
すべて投げ出してごらん

何も畏れなくていいわ
何も見なくていいの

その身に纏ってきたものを
すべてここに脱ぎ捨てればいいわ

ほら! 聴こえるでしょ!
森の囁き・・・

透明な心と
柔らかな愛と・・・

そうやって聴くの

生まれ変わったあなたに
森はきっと囁く









-Photograph by kazuko-

ほら、綺麗でしょ
チューリップのワイングラス!
ロゼのワインが似合いそう・・・

でもね、これは妖精の寝床なの
ワインを注いだら溺れちゃう

今はみんなお留守なのかしら・・・?
夜更かしして寝過ごしてないかしら・・・?

きっとね、きっといるの
今はみんな森で歌ってるわ

日が暮れる前にはきっと帰ってくる!

そうして風に揺られながら眠るの・・・

楽しかった一日と
明日の幸せを夢見て・・・

物語は、あの日花公園で・・・









わたしはここに降り立つのでしょうか
それともこれから旅立つのでしょうか

薄墨の空は低く垂れ込めて
人気の無い驛舎を思慮深くさせる

錆色の敷石も
鈍く光るレールも
移ろい行く時刻を見ていたのでしょう

人々の出逢いや別離、笑顔、涙、
到着、通過、出発、そして日常・・・


ここにも風はあって
いつかどこかに流れてゆき
そしてまた
いつかどこからか流れてくる

佇む驛舎は風の通過点

何も拒まず、何も留めない
わたしは・・・